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成瀬医院

 


そよかぜ通信
 

vol.No.5 ver.3
200
51031

 

発行:成瀬医院  成瀬 清子

東京都杉並区清水 2-22-22

tel 03-5311-5133

 

 

目 次

 

新医院に移転しましたver.2

本格的な「そよかぜ文庫」は準備中です

駐車場

アンケートにご協力ください

区民健診の流れ

オンライン受付の開始時間を早めました

インフルエンザの予防接種を開始しました

成瀬医院は「病院」ではないってご存知です

冬休み休診のお知らせ

 


新医院に移転しましたver.2

新医院に移転して、あっという間に一ヶ月が経ってしまいました。いまだに荷物の移動は完了しておらず、診療中に探し物をすることもしばしばです。区民健診の進め方やスタッフの役割分担も試行錯誤中で、ご迷惑やご不便をおかけすることもあるかと思いますが、ご容赦ください。

新医院に移転したご挨拶を書こうと思いつつ、なかなか進まずにいました。ホームページを開いて2年半以上も経つのに、未だに「院長挨拶」が載せられずにいるのですから、驚くには値しないかもしれませんね。それでも、前号に「10月中にもう一回発行したい」と書いたので、多少中途半端でも、是が非でも「10月」に発行しようと31日に日付が変わった後も頑張っていたのですが、ちょっとした操作ミスで、10月17日以降書き溜めていた原稿の大半を一瞬で失いました。

ショックで一度はくじけそうになりましたが、消えてしまって書きかけの挨拶や新医院開院にまつわる雑談は復活を諦め、残った原稿を中心に、「とにかく発行するぞお!」と31日未明、必死に原稿を書いています。

 

本格的な「そよかぜ文庫」は準備中です

旧医院で始めた「そよかぜ文庫」は、思いのほか多くの子供達が本を借りてくれ、スタッフと共に大変喜んでおりました。新医院開院と同時に中高生や大人向けの本も含めた「そよかぜ文庫」を始めたかったのですが、足踏み状態です。理由は、気に入った本棚が見つけられないこと。地震が起きても倒れない背の低いもので、大きさとデザインが待合室に合うもの。直ぐに見つかると思っていましたのに、これが結構難しいのです。ゆっくり探す時間もまだ取れません。もうしばらくお待ちください。

 

駐車場

駐車場は敷地の南東の角に2台分あります。当初、2台の間に雑木林風の植え込みを作るつもりだったのですが、その当日、南側のスペースに自分で駐車してみて、とても停めにくいことが分かりました。慣れれば停められないことはありませんが、初めての方が駐車するには、現在、土が出ている部分に入り込める方が楽ですので、泣く泣く植栽は諦めました。植える予定だった「そよご」と下草はエアコン室外機置き場に移動させ、シンボルツリーとなるはずの「ヤマボウシ」は、植木屋さんに持ち帰ってもらいました。(この部分を書いている時に、コンピューターが暴走し、慌てて操作して原稿が消えたのだ!)土の部分は、今後レンガに多少の緑を加えて整える予定ですが、車で乗り入れていただいて結構です。大きい通りからバックで入っていただいてもいいし、北側から来た場合でも、頭から進入できることになります。そのためにも、東側(玄関正面左)に駐車される方は、なるべく看板ぎりぎりまで進んで停めてください。

オンライン受付が広まり、院内での待ち時間を短くしていただければ2台分で済むかなと期待していますが、停められなかった場合はお知らせください。お申し出が多ければ近くの駐車場を借りる予定です。旧医院で使用していた駐車場は利用できません。

 

アンケートにご協力ください

 人の考え方、好みは多種多様です。医療においても望むところは人さまざまですので、本当は一つ一つゆっくり私の意向を伝え、皆さんのご希望を聞いて進めていきたいのですがとても充分な時間は取れません。そこで、皆さんに共通して伺っておきたいことを簡単なアンケートにしました。これに関し、少し説明を加えたいと思います。

個人情報保護法の適用が始まりましたが、本来の目的とは違った運用のされ方で厄介なことが起きているように感じられます。しかし、基本的に個人情報は守られねばならず、また、できた以上法律には従わなくてはならない面もあります。厳密な運用はなかなか難しいのですが、できるだけの努力はしたいと思います。

●まず、受付等での患者さんの呼び方について。

当院は地域医療を担う診療所です。コミュニケーションを大切にし、気軽に相談できる「かかりつけ医」としての役割を主眼としている私としては、できれば、スタッフ共々番号ではなくお名前でお呼びできる関係、そのような雰囲気の診療所でありたいと思っています。しかし、不特定多数の前で名前を呼んで欲しくない方がおられることも充分に理解できます。遠慮なく率直なご希望をお知らせください。

 

呼び方の話が出たついでに、最近、多くの医療機関で使われている「患者様」という呼び方に対する私の考えを書き、この部分は消えはしなかったのですが、まだ充分書けていないので、次号にまわしましょう。

 

●次に、検査データなどの取り扱いについて

家族の方の病状を尋ねられることはよくあります。検査結果を聞きに来られることもしばしばです。多くの場合、ご本人の了解が取れていると推定されますが、やはり慎重でなくてはなりません。面倒と思われるかもしれませんが、伝えてよい方をお知らせ下さい。現在、高校生以上の方にアンケートをお願いしていますが、医師会の顧問弁護士によれば、本人が『伝え欲しくない』としっかり意思表示できる年齢であれば、たとえ小学生であっても診療で得た情報を無断で家族に伝えてはいけないそうです。小学生が一人で受診することはあまりないので、当院で直ぐに問題にはならないと思いますが、今後、対応をしなくてはなりません。 

またご当人であっても、電話で検査結果をお伝えすることは、極力避けなくてはなりません。ご本人であることの確認が難しいからです。どうしても必要な時は、あらかじめ伺った電話番号にこちらからかけることにします。電話でのお問い合わせはご遠慮ください。

 

少し話はそれますが、個人情報保護法とは別に、医療従事者には本来「秘守義務」というものがあります。いずれにせよ、警察からの問い合わせに事実を答え、それが不利な要因となれば訴えられることもあり得るそうで、捜査に協力するかどうかも慎重に判断しなくてはならないとのことです。「ううーん、難しい」というのが実感です。

 

●そして、告知の問題

これは、個人情報保護法とは全く関係無しに、医者として長年、常に考え、悩み、そして開業以来、いつか皆様一人一人のご意向を伺いたいと思い続けてきたテーマです。告知に関しては私にいろいろな思いがありますので、アンケートを始めるのは、その思いをお伝えしてからと思っておりましたが、新医院開院が丁度よい機会ですのでスタートしました。今回のそよかぜ通信で是非このことを書きたかったのですが、時間がかかる内容で発行が遅れる要因となりました。この部分も次号に回します。

 

●ジェネリックと呼ばれる薬

薬は開発されてから年月が経ち、特許が切れると、同じ成分の薬を他の製薬会社が作れるようになります。開発費用がかからないため、一般に先発品に比べ安価ですが、これらの薬をジェネリックとよびます。ドイツをはじめ諸外国では、ジェネリックが広く使われていますが、さまざまな理由から日本ではほとんど使われておらず、医療費のかなりの部分を高い薬剤費が占めています。以前は〈後発品は粗悪品〉という考えが強く、事実、同じ成分でも吸収率が違ったりすることもあるようですが、最近は品質管理も進み、先発品と同じように使える薬がほとんどのようです。私も医療費の負担を少しでも減らすため、6年前の開院以来、少しずつジェネリックを使ってきました。しかし、高くても先発品の方が安心と思われる方がおられるのも当然のことです。一人一人に説明し、ご希望を伺う時間はなく、また他院にご紹介するときにも、先発品でないとわかりにくいこともあり、当初考えていたようには導入できませんでした。最近、マスコミでもジェネリック薬品を取り上げることが増え、一般の理解も大分広まってきたようです。

移転を機にアンケートを開始したところ、当然のことながら、先発品をご希望の方、後発品をご希望の方、どちらもおられます。ご希望が分かると、処方の選択がしやすくなります。信頼できるメーカーを選び、ジェネリックをすこしずつ増やしていきたいと思っています。

 

さらに、似た作用の薬で、成分と値段が異なるものがあります。例えば、インフルエンザの薬としては、最近はもっぱらタミフル、あるいはリレンザという抗ウィルス剤が当たり前のように使われますが、数年前に認可が下りたアマンタジン(シンメトレル)もA型インフルエンザにはとてもよく効き、値段ははるかに安いのです。副作用の面で多少劣るといわれていますが重篤なものではなく、かなり安全性は高いと思われ、一方、副作用がほとんどないと言われていた新薬にも、処方人数の増加に伴い、副作用が報告されています。本来、ご希望を聞いて処方したいのですが、インフルエンザ流行期のごった返した診療の中で、高熱でふーふーしている患者さんにいちいち伺う余裕はありませんでした。

事故に合った時に北欧車の方が安全と言われても、皆が高い車を買えるわけではありません。薬の選択にも効果、安全性とともに費用の考慮が必要です。今後はアンケートを参考に、少しでも皆様のご希望に添った処方ができればと思っております。

 

区民健診の流れ

  基本的には一般の診察も含めた8時45分からの受付順に行います。早く来院されても中に入れませんのでご注意ください。当初、一般の診療と平行して処置室でいろいろできるので、今までよりスムーズに行くかと思っていましたが、前号でも触れましたようにレントゲンと眼底写真を撮らなければならないことを忘れていました。

  まず、処置室で身長、体重、血圧を測り、心電図検査と採血をします。次は眼底写真。瞳が充分開いていないとうまく撮れませんので、薄暗くした処置室で少しお待ちいただいてから、まず片方の目を撮ります。とてもまぶしい光を当てるため反対の目の瞳も閉じてしまうので、直ぐに反対側を撮らずに、レントゲンを撮影した後でもう一方を撮ります。処置室とレントゲン室を行ったり来たりになります。胸部、腹部の診察をいつするかは試行錯誤中です。本当は最初に診察をした方がよいのでしょうが、城西病院では検査の当日は全く医師が関わりません。できるだけ効率よく行うために、当院でも今後は結果をお話する日に診察をすることになるかもしれません。レントゲン、眼底の撮影は一般の診療の合間に組み入れていきますので、健診全部が終わるまでに今までより時間がかかりますが、城西病院に行くよりはましと思っていただければありがたいです。また、一般の診察の方も少しお待たせすることになりますが、よろしくご了承ください。

  一日に2〜3人の予約をいれます。時間の予約はしませんが、同じ時間に重ならない様、9時頃、9時半頃、10時頃のおおよそのご希望をうかがいます。なるべく一般の診療に影響が出ないよう、健診の方の検査を9時前に始めることがありますが、受付が1番の方の診療は極力9時に始めるように致します。

レントゲン撮影用に検査着も用意しましたが、特に女性の方は、ボタンや金属のついていない下着、Tシャツ等を着てきていただけるとありがたいです。それが無理な場合でも、脱ぎ着のしやすい服装でいらしてください。また、コンタクトレンズをご使用の方は、はずしていただいた方がよい写真がとれます。なるべくケースをご持参ください。

レントゲンと眼底写真は、城西病院で専門家に読影してもらっています。

 

オンライン受付の開始時間を早めました

当院には、待合室での待ち時間を短くするため、通常の受付のほかに、携帯電話やパソコンから受付ができる「アイチケット システム」があります。なるべく多くの方にご利用いただくために、運用開始時間を少し早め、午前9時および午後4時からに変更しました。システムの詳細はスタッフにお尋ねいただくか、そよかぜ通信の5月号、7月号および会計カウンタ―右横の説明書をお読みください。

 

インフルエンザの予防接種を開始しました

ワクチン確保のため、なるべく早めに予約をしてください。予約のシステムは昨年とほぼ同じで、予約の有効期限は11月中は4週間です。12月に予約された場合、期限は年内になります。13歳未満のお子さんは自動的に2回分の予約となりますが、2回目の予約有効期限は受付でご説明いたします。電話での予約も一応受け付けますが、あらかじめ予診票や注意書きをお渡ししたいので、なるべく窓口でご予約ください。ワクチンがあれば当日の接種も可能です。体温はこちらにいらしてから測定します。

今年は、3時から345分までを予防接種専用時間帯としますが、オンライン受付はできません。直接来院してください。開錠も3時です。45分以降は一般の受付と一緒になります。一般の診療の方は早くいらしても45分まで受付できませんので、ご注意ください。もちろん、午前、午後の診察時間内にも接種できます

また、昨年より料金を500円値上げさていただきました。一回接種につき、13歳以上3500円、13歳未満3000円です。消費税を含め、きりのよい額にした結果です。よろしくご了承ください。

65歳以上の方は、今年は杉並区から葉書のお知らせではなく予診票が送られてきます。予診票に記入してご来院ください。なくされた方用の予備はたった3枚しか配られませんでした。必ず予診票をお持ちください。他区にお住まいの方は各区で配られた予診票を持参して接種することになります。中野区の方は昨年までは直接当院で接種できましたが、今年はあらかじめ保健所で用紙を受けとってから来ていただくことになります。23区以外の方はさらに面倒で、各自治体が発行する「接種依頼書」を持って杉並区の保健所に行き、予診票をもらわないと杉並区では接種できません。

さらに、65歳以上の方の場合、今まで接種要注意者だった『接種後2日以内に発熱した方』が、今年から接種不適当者となり公費で接種できなくなりました。この中には予防接種とは関係無しに、たまたま熱が出た「まぎれこみ」が多く含まれていると思われますが、発熱は一回だけでその後は熱がでなくても適応になりません。インフルエンザに関わらず、公費で接種する、つまり「公権力」で接種を推奨するものの適応は、医学的な有効性、必要性で決めるのではなく、高い安全性を重視するとの見解です。常々、おたふくかぜ等の定期接種以外の予防接種等についても、副作用が皆無とはいえないけれど、自然感染で発病した時のリスクに比べればはるかに低いのでできれば受けた方がよいとお話ししてきましたが、明らかに異なった考えかたです。自然にかかってしまったものは合併症が出たとしても仕方がない、予防接種は国が勧めるからには万が一にでもリスクがあるものは、国はそのリスクを負いたくないという、国民を守るより国を守る姿勢が明確に出てきました。際立った有用性があれば多少のリスクは承知の上で勧めるアメリカの政策とは対照的です。多くのアメリカ兵が他国で亡くなっていくのも同じ考え方によるものと考えられ、果たしてこのドライさが正しいのか私にもよく分かりませんが、今回、発熱既往者に対する医師の裁量権は無くなってしまい残念です。

 

仕事で平日に接種できない方のために

今年も、11月19日と12月10日の土曜日の午後2時から4時に、仕事で平日に来院できない大人の方のみを対象に、インフルエンザの予防接種をいたします。完全予約制で人数に限りがありますので、ご希望の方は早めにご予約ください。

 

  インフルエンザの予防接種については、いままでそよかぜ通信にたくさん書いてきました。是非、バックナンバーあるいはホームページでお読みください。

 

来年4月から麻疹、風疹の予防接種が変わります。

これも、次号に回します。早く書かないと意味がない内容ですので、また頑張ります。

 

成瀬医院は「病院」ではないってご存知ですか

多くの方が私のことを「病院の先生」とおっしゃいますが、成瀬医院は病院ではないんですよ。病院とは入院設備がある所で、正確には入院ベッドが20床以上ある医療機関をいいます。私ですらベッドが15もあれば立派な病院に思ってしまいますが、こういう施設は有床診療所といい、当院の様な施設は無床診療所といいます。英会話の講師に「多くの生徒がhospitalclinicの使い方がおかしい」と言われたことがあり、「いやあ、日本語でも混同してるんです。」と説明したら、長い間の疑問が解決したと喜んでいました。「へえ−」って思われた方、意外に多いのではないですか。

 

冬休み休診のお知らせ

  気の早い話とお思いかも知れませんが、冬休み休診のお知らせいたします。

平成171229日(木)〜平成1814日(水)の一週間です。前もって院内掲示もいたしますし、薬袋の裏にも書きますがお気をつけください。

 

 

 


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